平岩弓枝ドラマシリーズ

この「平岩弓枝ドラマシリーズ」に私も4シリーズ出させていただきました。
「彩の女」、「湖水祭」、「女たちの海峡」、「女の暦」。どれも18話或いは22話程の長丁場のドラマ。
「彩の女」では山本陽子さんの恋人役で与論島へロケに連れてって貰いました。坂口良子さんも一緒だった。「湖水祭」では多岐川裕美さんの恋人役でした。「湖水祭」には兄貴の田村高広氏も出演していて……。そして杉村春子さん、新珠三千代さん、平幹二郎さん等々大変な顔ぶれ。スエーデン、フィンランド、デンマークなど北欧ロケに連れてって貰いました。

　「女たちの海峡」ではまた山本陽子さんの恋人役でスペインの数カ所の都市を回ってのロケ。スペインロケの最終日はジブラルタル海峡のシーンの撮影で「お疲れ様！」だった。

　そして「女の暦」では京塚昌子さんの息子役だった。私の妹役に宮崎美子ちゃんが出演。この頃京塚のママは体調を壊されリハビリをされてましたが歩行にも少し難があり、セリフの滑舌も少々苦労されていた。それでも大変頑張られて最終回まで無事撮り終えました。この仕事で私は「京塚昌子」という女優に「おんな魂」、「役者魂」を見せつけられました。
　　「女の暦」は視聴率が非常に高くて、後日新橋演舞場で舞台化されました。芝居の大詰めの一番最後に私が京塚ママの手を取って花道をゆっくりゆっくり退場して行く時は満場のお客さんが京塚昌子の奮闘に大変な拍手を。ママも目に涙をためて喜んでいらしたのが忘れられません。

　コロナで外出自粛の為家でアルバムを整理していたら「女たちの海峡」のスペインロケの写真が出てきました。

小高い丘から見下ろしたマラガの港町

セゴビアにてローマ時代の水道橋をバックに

アラブ人の金持ちが買い取った町プエルタバノスのレストランでスタッフと一緒にランチタイム。この時が一番幸せなひととき

グラナダにある「アルハンブラ宮殿」にて

by 田村　亮